物理苦手克服の専門塾ならScientia | 現役京大生による物理に特化した授業 | 名門の森はゴミ？！徹底検証してみた！ | ブログ

まずは名門の森がゴミだと言われている理由を調べてみましょう！

最初はX(旧Twitter)で調べてみました。すると，

名門の森......解説クソゴミやぞあれ

エッセンスはゴミだけど名門の森は問題の選定はまあまあいいから，解説を一切読ませないで問題をカテキョーの先生の教え通り解くやり方ならワンチャンアリなんじゃないかな　浜島の解説は正直よくない

名門の森←網羅性のない強化版良問の森　理科大国立は流石に無理

名門の森は問題は良いけど解説がゴミ定期

名門の森は解答解説以外は素晴らしいでsy

と，散々の言われようでした！（笑）

これらの投稿はもちろん一部ではありますが，これからも分かるように

名門の森の問題は良いが，解答解説がよろしくないからゴミ

という評価が多いようですね！ただ，

何をもって問題の質が良いと判断しているのか

解答解説の何がよろしくないのか

が書いていないあたり，主観にすぎない意見ではあります。

とはいえユーザーの意見ではあるので何かしら意味はあるかもしれませんね！

次に，「名門の森　ゴミ」と検索して調べてみました！

まずはこちらのサイトで言っていることをまとめてみましょう。こちらのサイトでは，

• 数学的な一般性，数学的な簡潔さを徹底的に無視して，微積分を排除しているのが悔やまれる
• 重要な条件が「自明」として済まされている
• 名門の森は高校範囲の内容を使って解答解説が作られるので，厳密性に欠けているのがデメリット

と書かれていました。Xよりも客観性がありますね！

要旨としては，微積分を用いた厳密な議論がされていない解答，著者の「自明」のハードルが高いといったところですね。また，

物理のエッセンスの著者でもあるため，公式を使って問題を解く解説が多いです。

※「物理のエッセンスはゴミ？検証してみた！」を併せてどうぞ！

ということで上記をまとめると，

• 名門の森は解説がゴミと思われがち
• 解説が公式通りの計算のみ
• 微分積分を使わないため，厳密さに欠けることに不満を持つ人もいる

となりました！

後述する「名門の森の対象者」と解説がアンマッチなのかもしれませんね。

名門の森がゴミだと言われる理由は分かりましたが，まずはどんな学力層の生徒が対象なのでしょうか？

名門の森はかなりの上級者向けになります。偏差値でいうと60以上は必須で，志望校としては難関国立大学といった学力層の生徒向けです。

具体的には，早慶や東・京大・東工大などの理系最難関大学で合格点をとれるレベルにまで到達できます。そのため，物理の基礎がついていない生徒がやると，オーバーワークになることは必至で，まずは基礎をつけることが大事になってきます。

一方で，名門の森で狙えるのは最難関大学の合格点レベルです。つまり，最難関大学で物理を得点源にしたい，物理を超得意にしたい，という意欲のある生徒にはこれだけでは物足りない部分もあるでしょう！

ということで，名門の森を始める時期というのは「基礎が身について入試レベルの問題を解き始める」時期になります。

この「基礎が身についた」というのは，例えば「センター試験・共テで８割以上の得点ができる」状態です。基礎的な知識・解法が身についており，時間制限のある中で８割以上が解けるようになれば基礎が身についたと言えるでしょう（センター・共テの問題は基礎力を測るのにもってこいです）。

そのため，いわゆる一般の受験生にとっては高３の夏ごろからになるでしょう。

逆にいうと，この時期までに基礎を身に着けていなければいけないことになります！

時間がある人は，１問１問しっかりと向き合って欲しいなと思います！

まず問題文を読み，どんな解法でいこうかをイメージしてください。このとき，「どんな現象が起こっていて，その現象にはこの解法が効果的だ」というところまで考えられると解法の定着がうまくいくでしょう。

どうしても問題を解いていくときに解法が浮かばないときは，Point&Hintというコーナーを見てみましょう！

問題を解いたあとは，解答解説をしっかりと読み込みましょう。ただ，解答解説には「自明」で片づけられてしまうことや厳密性に欠けることもあるので，例えば「新・物理入門」を辞書代わりに使ったり，サイドにもう１冊用意しておくのがいいかもしれません！

時間に余裕がないけど，難しい問題が解けるようになりたい人にとっては，次のアプローチがあります。

1. 問題番号が赤い重要問題のみを解く
2. 問題を読む→5分程度解法の道筋を考える→解答を見る

１については，解きはするが問題の数を減らすという寸法です。

一方２については，パラパラ読むことでまず解法の引き出しを増やすことを狙っています。もちろんこれだけではだめで，後に手を動かして問題を解いて欲しいですが，解法の知識を増やすことがまずは大切です。

名門の森はゴミと言われることもありますがその理由は，

• 解答解説に微分積分を使っていないから厳密性に欠ける

というものでした。ですがこれは，名門の森の対象者のレベルが高く，微積物理に慣れた人にとっては満足がいかないということなのでしょう。

問題の質や量はとてもよいので，問題の解説を自分で考えながら演習をつむことが大事でしょう！