こんにちは!物理専門塾スキエンティア代表の戸澤です!
物理という科目は難解な内容が多く、理解するのに苦労する方も多いかと思います...!
物理が分からないと悩んでいる方のために、今回は物理の勉強法についてお話していきます!
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物理ってどういう科目なの?
分からない根本原因はここかも...?
物理が分からないと悩んでいる人の多くは、物理という科目がどういう科目なのかをちゃんと認識できていないことが多いです。そのため、物理の勉強法の前に物理ってどういう科目なのかを説明します!
単刀直入に言うと、物理とは自然現象を数式で表現する科目です!とても当たり前のことですよね(笑)ですが、この当たり前のことをちゃんと意識できているか、というのがとても大事であることを、後々話していきます!
これさえ意識できれば、分からない物理も必ず分かるようになります!!
また、「自然現象を数式で表現する」ということは、まず自然が先に存在していて、それを表現するために数式を道具として使っています。つまり、数式は計算ではなく自然を表現するための言葉なのです!この意識の欠如も、分からないといった苦手意識の要因となります!
これから、
・物理がなぜ難しいのか、分からなくなるのか
・分からないを解決するための勉強法は何か
を見ていきましう!
なんで物理が分からなくなるのか!
いきなりベクトルが出てくる...!
ここからは、なんで物理が分からなくなってしまうのかの理由を見ていきましょう!
物理が分からなくなる要因の1つに、普通高校2年生の後半で習うはずのベクトルが、いきなり出てくることが挙げられます!
つまり、まだ習っていない数学を使わないといけない羽目にあうのです...。しかも、このベクトルという概念は物理においてめちゃくちゃ重要な役割を果たしています!
物理でもっぱら考える位置・速度・加速度や力といった量は、すべてベクトルです。つまり、物理というのはベクトルの上で成り立つ科目なのです!したがって、この物理の基礎を作っているベクトルに慣れていない初学者にとって、この数学的な難しさは大きなハードルとなり、物理に対して分からないといった苦手意識を起こさせてしまっているのです...。
上でも述べたように、物理というのは自然現象が先に存在していて、その後に数学を用いてそれを表現します。つまり、自然現象を考えることが物理の理解への大きな一歩となります!
ですが、ベクトルに躓いてしまうと数学的な難しさに気が取られてしまい、自然現象を想像できていないという問題が起きてしまいます。公式や計算方法に集中してしまうと、物理学の本質である自然現象の理解がおろそかになりがちです。
まとめると、物理が分からなくなってしまう理由に、数学的な難しさにつまづいてしまうことももちろん、加えて、数学に気をとられて自然現象を想像できていないことが挙げられます!
公式は暗記するものではない!!
物理が分からなくなる理由の2つ目に、公式を暗記するだけで終わってしまっていることが挙げられます!
もちろん、公式を覚えていなければ問題は解けません。ですが、ずっっと言っているように、物理は自然現象を数学的に表現する科学です!!
公式だけを暗記しても、その背後にある自然現象や物理的なメカニズムを理解することはできません。公式はあくまで現象を記述する道具であり、それを使って自然現象を説明することが真の物理の目的です。 そのため、公式がどのような現象を再現しているのかを想像することがとても大事です。
物理が分からないと困っている人の多くは、数学と同じように公式を覚えることだけに終わってしまい、背景の自然現象を想像することをおろそかにしてしまっている傾向にあります。
くり返しますが、物理の学習は、公式を覚えるだけでなく、その背景にある物理的な現象やその意味を理解することが重要です。公式が物理現象を表現する手段であることを理解し、それを用いて自然がどのように動作しているかを想像することが、物理の真の理解につながります。 物理学は自然が先に存在しており、それを表現する形で公式が存在します。つまり、公式は自然現象の特性を捉え、数学的な形で表現しているに過ぎません。したがって、公式を暗記するだけではなく、それが何を表しているのかを理解し、自然界の仕組みを探求する姿勢が、分からない物理を分かるようにする真の鍵となります。
日々の演習への取り組み方も問題に...?!
物理が分からない理由の3つ目に、日々の演習への姿勢が非常に悪いことが挙げられます!
物理学において、日々の演習の際に「まあ大体あってるから丸にしちゃおう」という姿勢が見られることは、学習の深化を阻害する大きな要因となります。例えば、
・プラスマイナスの符号ミス
・加速度を求めるときに質量mで割り忘れる
などのケアレスミスについて、「まあちょっと忘れてただけだし、ほとんどあってるよね」と考えてその問題に対して復習をしないことです。このような行動は、物理学の理解を深める上でとっっても大きな障害となります。
つまり、物理への分からないという苦手意識を加速させてしまいます。
これがなぜかというと、先にも挙げたように
・物理はベクトルを基礎として成り立っている
からです。ベクトルというのは、大きさと方向を合わせ持つ数学であり、これの符号を間違えるということは、方向を考える癖がついていないことを意味するからです。これはつまり、実際の問題の自然現象を想像できていないということになります。
また、物理と数学の大きな違いの一つに、単位(次元)が存在することが挙げられます。例えば質量の単位のキログラムや、長さの単位のメートル、時間の単位の秒などは、あまり数学では意識されません。一方で、物理ではこの単位が非常に重要な役割をしています!
すごく簡単な例ですが、加速度を求めさせる問題において、解答に「mg」と書いてしまったとしましょう。この「mg」は力の単位ニュートンを持っており、一目で間違っていると分かります。このように、単位を気にすることは自分のミスを発見する手段になります。
物理が分からないと悩んでいる人の中の多くは、単位に無頓着であり、実際の自然現象を想像できていないことがとても多いです。
分からない物理を分かる物理に!
まずは数学の基礎固めをしよう!
ここからは、どうやって分からない物理を分かるようにするのかを見ていきましょう!
まず最初にやってほしいのが、数学の基礎固めです!
「物理が分からなくて困っているのに、数学の基礎固めをするの?」と思う人もいるかもしれませんが、これは上で挙げた理由の1つ目に対応しています!
物理というのは数学とは切っても切れぬ関係です。、自然現象を表現する言葉である数学への理解が足りないと、絶対に分からない物理を分かるようにすることはできません。例えるなら、英語の単語も文法もしらずに英文を読んでも何も分からないことと同じです!
とはいえ、どのように物理のために数学の基礎を固めるべきなのか、と疑問に持ちますよね。
これは、、持っている数学の参考書や問題集を使って、ベクトルなどの数学に慣れてくれればOKです!「物理のために」という意識で何か特別なことをしてもらわなくても構いません!
数学の教科書を読んでインプットして、傍用の問題集や青チャ・フォーカスゴールドを用いてアウトプットの練習をしてください!
物理のためにどこまで必要かというと、青チャでいればコンパス2個分、フォーカスゴールドで言えば★2個分くらいまでの問題が完璧にできればOKです!
また、物理のためにやってほしい内容としては、
・三角比(or 三角関数)
・ベクトル(平面でOK!)
です!また、余力があれば
・数2の微分積分
もやれると、より物理の理解が深まります!
公式の背景を考えよう!
物理の分からないを分かるに変えるために次にやってほしいのは、公式の背景にある自然現象を想像する習慣をつけることです!
例えば摩擦力について考えてみましょう。摩擦力には動摩擦力と静止摩擦力の2種類がありましたよね。もちろんこれは、学校の教科書にはもちろん、ほとんどすべての参考書に「事実」として載っていると思います。
ですが、本当に摩擦力はこの2種類になるんでしょうか?なぜこの2種類に分けたのでしょうか?そして、動摩擦力の公式、静止摩擦力の公式はそれぞれなぜあのような形になるのでしょうか?
このように、、物理基礎の最初の方に習う「摩擦力」という小さな内容に対しても、その公式の必然性を問うとなかなか即答できるものではありません。
これら公式がなぜその形になるのかを考えることは、物理力を高める大きなカギとなります!(万有引力やクーロン力などがなぜその形になるのかは、未だ分かっていないので考えるだけ時間のムダになってしまいますが!!)
数式の妥当性をチェックせよ!!
物理の分からないを分かるに変えるためにやってほしい3つ目のことは、自分の出した数式が本当に自然現象を表現しているのか検証する習慣をつけることです!
よくある問題で、斜面上に置かれた物体が斜面から受ける垂直抗力Nは、
N=mgcosθ
と書かれます。これは、物体に働く重力を斜面に垂直な方向と斜面に平行な方向に分解したら求まります。しかし、それだけで終わらせないようにしましょう!
この数式が本当に自然現象を再現できているのか、θの値をいじくることで確認してみましょう!
θ=0のときを考えます。角度が0ということは、もはや斜面ではなくただの床です!ということは、垂直抗力は物体の重さそのものになるはずです!そこで、上の式にθ=0を代入してみると、確かにN=mgとなり、この式は確かに自然現象を再現できていることが分かります!
次に、θ=90の時を考えます。角度が90度ということは、これはもはや斜面ではなく壁です。ということは、斜面から力を受けることなく物体は落下し、垂直抗力は0になるはずです。ではさっきと同様に、上の式にθ=90度を代入してみましょう!そうすると、確かにN=0となっており、この式は自然現象を再現できていることが分かります!
今やってみたように、自分の出した数式に極端な値を代入してみて、自然現象と数式が合致するのかを頭の中で実験してみましょう!
この思考実験を通すことで、物理が分からないと苦手な方も、確かな物理力が身についていきます!
まとめと提案!
物理が分からない理由と勉強方法
以上まとめると、
~物理が分からない理由~
- 数学知識の欠如と、それによる自然現象の想像の不足
- 公式を暗記するだけで終わり、自然現象を想像していない
- 日々の演習で、ケアレスミスに対しての意識が低い
であり、
~物理が分からないを分かるに変える勉強法~
- 数学の基礎固め
- 公式がなぜその形になるのかを、自然現象から考える習慣をつける
- 自分で出した数式が自然現象を表現できているのか、極端な値を代入して考える
でした!
こうして、物理の分からないという苦手意識を解決することができます!
とはいえ、公式がなぜその形になるのかを自然現象から考える習慣をつける、というのは初心者にはなかなか難しいです...。極端な値を代入するとか、単位を気にする習慣をつけるというのも、実はすぐにできることではないです...。
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