こんにちは!物理専門塾スキエンティア代表の戸澤です!
みなさん、共通テストの対策は順調でしょうか? この記事では、
- 「他の対策ばかりで共通テスト対策ができていない…」
- 「共通テスト対策の仕方がイマイチ分からない…」
と悩む受験生や
- 共通テストで物理を選択する
- 物理が苦手…
という方に向けた、物理共通テスト対策法を述べていきます! ぜひこの記事を起点とし、共通テスト対策を効率的に進めていきましょう!!
Scientiaでは共通テスト対策だけでなく、物理全体の勉強法についても記事をアップしております。
2ヶ月で対策!物理で差をつける共通テスト
共通テストとは!まとめてみた
そもそも物理共通テストではどんな問題が出るのでしょうか。共通テスト対策をする上で、問題の流れを知っておくことはとても大事なポイントです。まずは、大問ごとにどんな問題が出題されているのかを確認しましょう。
大問1 | 小問集合 |
大問2 | 力学 |
大問3 | 波動 |
大問4 | 電磁気 |
内容としては、全体を通して、物理の全範囲から満遍なく出題されています。
また、問題構成は必ずしも定まっているわけではなく、原子物理が大問で出題されていたり、順番が変わっていたりする年もあります。「対策難しそう…」と感じるかと思いますが、頻出分野をしっかりと押さえ、焦らずひとつひとつ解き進めていきましょう!
出題方式は計算結果を答えるだけでなく、文章の穴埋めや正誤問題なども多く出題されており、単に数式を解ければ良いという訳ではないようです。特に最近は問題文が長くなっているため、読解力を付ける必要もあります。「問題のどこを読み、何を答えればよいのか」を短時間で読み取る力が必要になりそう!!
さらにイラストや写真を用いた問題やグラフや表の読み取りといった問題も頻出です。様々なタイプの問題に慣れておく必要があるでしょう。
物理は得意?〜現状を把握しよう①〜
さて、早速共通テストの必勝法を提示したいのですが、それよりも前にやることがあります!!少し考えてみましょう!
「物理、得意?どのくらい点数を稼ぎたい?」
つまり、まずは皆さんそれぞれが物理をどれくらい頑張りたいかを考えてみてください!
「得意だ!」という方は、非常にGoodです!どんな問題が出ても安定して高得点が出せるよう、色々な問題に触れてください。その中でミスの傾向を掴み、満点を目指してしまいましょう!
「苦手…..」という人は、最低でも〇〇点という目標を定めることからスタートしましょう。志望校に必要な点数を分析し、それに応じた目標設定を行なってください。そして、演習を行なっていく中で、どうして点数が取れないのか、安定しないのかを分析して、対策していくことが重要になります。
全科目のバランスを意識!〜現状を把握しよう②〜
これまで物理単体の話をしてきましたが、共通テストで物理だけを受験する人はなかなかいませんね。
改めて、共通テスト全体で、志望校合格のための目標点数に届いていますか?
今度は物理以外にも目を向けて、全科目のバランスに注目してみましょう。つまり、皆さんが今本当に注力するべき科目を把握することが重要です!
そのために、普段模試や過去問でそれぞれの科目どれくらいの点数が取れているのかを振り返ってみてください。得意・苦手科目がある中で、それぞれ「大体何割くらいは取りたいな〜」というイメージが湧いてくると思います。
自分の得意な科目と苦手な科目をしっかりと評価をし、志望校合格に向けた戦略を練っていきましょう!「得意・苦手」に加えて「安定・不安定」という項目で、真に自分が注力すべき科目を見つけましょう!
ちなみに!!
期間限定で、Scientiaでは公式LINEにて、戦略分析シートを配布しています。受験に向けた相談をはじめ、定期テストで成功したいという方は、ぜひいらしてくださいね!
目標点数は?志望校ごとの基準とリアル!
先ほどから少しずつ出てきていますが、改めて!!
全体のバランスを意識するにあたって、志望校合格のために共通テストで何割取れれば良いのかを把握しておかなければなりません!志望校ごとの傾斜配点など、しっかりとしたリサーチを重ね、最適な戦略を立てていきましょう。
ここではいくつかのよくあるパターンを軸に、基準をご紹介したいと思います。
1. 共通テストの点数が合否に使われない場合
実は、難易度の高い大学群では共通テストの点数が合否に使われないところも多いんです!「足切り」として使われ、真の勝負は2次試験という風です。もちろん大学や年度によって異なりますが、大体60〜80%の点数が必要になります。2次試験のレベルも考慮すると、80%以上を目標とするのが良いでしょう!
2. 足切りがない難関大学の場合
共通テストの点数が合否に関わる場合、点数が取れていないと2次試験で挽回できなくなってしまいます。私の経験とリサーチを踏まえると、概ね難関大学の場合75〜80%の点数が必要になってくるのが常です。共通テストの比重も大学ごとに異なりますが、できる限り多くの点数を取っておきたいのが本音です!
3. 中堅大学の場合
一方で共通テストの比重が大きい大学も増えてきます。そのため、できるだけ高得点を目指したいところですが、例年の合格者を分析すると65〜70%でも合格が出ています。もちろんこれらの受験生は、2次試験での逆転に向けた相当な努力ありきですので、安心はできません。あくまで1つの例として捉えてくださいね!
一概には言えませんが、共通テストの目標点の考え方は、まず自分の受けたい学校の共通テストの比重を見ることから始めましょう。そして、例年のボーダーラインを確認してみましょう!距離感を知ることが、合格への第一歩です!
【必見】最短で攻略する方法
選択肢を効率的に選ぶ!〜次元を意識せよ〜
お待たせしました、共通テストの攻略法です!!
しかし、裏技チックなものではありません。皆さん自身がしっかりと考え、適切に問題を読み解くための武器を授けます! まず物理の問題を解き進めていく上で、「次元」を意識することが必須です!!
「そもそも次元ってなに?」と思った人、必ず知っておいてください! 物理の次元とは、簡単に言えば単位のことです。例えば運動方程式は以下のように次元を考えることができます。
$$F[N]=m[kg]×a[m/s^2]$$
すなわち力の単位を表すN (ニュートン)は、
$$kg\cdot m/s^2$$
を用いて表すことができるということになります。
これに注目して考えていくと、次元が合っていない選択肢を消すことができるようになります!
「どうしても分からない…」と思っても、
少なくとも次元が合っているものから選ぶようにしましょう!
これだけでも正答率がグッと上がります!
とは言っても「具体的なイメージ湧かないし…」という方に向けて具体例です!2023年度の問題をひとつ見てみましょう。
こちらの問題では「向心力の大きさ」と「仕事」を選択する問題になります。「問題の一部分だけでここまで分かるんだ!」ということを体験してみましょう!
まず、上段の「向心力の大きさ」に関して、先ほどの運動方程式を用いると次元は
$$kg\cdot m/s^2$$
となります。①②の次元を考えてみると
$$m[kg]×r[m]×v^2[(m/s)^2]\rightarrow kg\cdot m^3/s^2$$
となります。つまり、力を選ぶのにこの選択肢は適していないことがわかります。一方で④と⑤の次元は、計算してみるとこれに合致します。これで③~⑤のどれかであることがわかりました。
もし向心力を忘れてしまっても、次元を意識することで選択肢を狭めることができますね。
ちなみに④の選択肢の次元は
$$kg\cdot m^2/s^2=N\cdot m=J$$
であり、「仕事(エネルギー)」の次元を持っていることがわかります。
自分の選んだ答えが正しいかの確認と、わからない!と思った時のためにも、ぜひ日頃から次元を感じながら問題を解いてみましょう。
符号で間違えない!〜軸の方向を気にせよ〜
共通テストでは、符号だけが違う選択肢で惑わされることが多々あるはずです。うっかり符号ミス!なんてことはありませんでしたか?
でもそのミス、本当に「うっかりのミス」なのでしょうか!?
符号ミスをよくする人は、往々にして軸の方向を意識できていないことが多いようです。もちろん私自身も当時は同じ悩みを抱えていました.....。
したがって、次に意識するべきことは
「軸の方向」!
問題を読みながら、軸の方向をきちんと意識できていれば符号ミスなんてことは起こりません!まずはしっかりと自分で軸を立て、図の中に描き込みながら、常に方向を意識しながら問題を解きましょう。
消去法ではなく確実に!〜基準点、比較対象を明確にせよ〜
例年の共通テストは文章も長くなり、選択肢も似たような形で正解を導くのが困難になってきています。そこで、ここでは「消去法ではなく正解を一発で選ぶための武器」を授けます!すなわち、
「基準点や比較対象を明確にすること」!
例えば、以下のようなエネルギーの問題を想像してみましょう。
まず皆さんは点Pと点Qに注目してみてください。
重力による位置エネルギーの基準点を点Pと置けば、力学的エネルギー保存則より、簡単に速度を求めることができます。
ただし注意点があります。少し細かい話になりますが、基準点と比較対象のみを見て問題を解けるのは、物体にはたらく力のする仕事が途中の経路に関係なく、始点と終点の位置だけで決まるとき、ということを理解しなくてはいけません。つまり、保存力だけが仕事をするとき!このことを頭に入れてから、問題を見るようにしましょう。
高得点のための武器!〜自分の立ち位置をはっきりせよ〜
より高得点を目指したい人は必見です!相対速度の問題や、慣性系と非慣性系の問題が頻出ですが、実際正答率が低いのが事実です。
点数を高水準で安定させるためには
「自分の立ち位置をはっきりさせること」
が重要です!!
これらの類の問題は、自分が置かれる場所によって答えが変わってしまいます。本来考えるべき立ち位置と異なる視点で考えてしまうと、違う選択肢に惑わされてしてしまいます。自分の立ち位置をはっきりと理解し、丁寧にかつ迅速に正解を選べるようになりましょう!
実践問題集!結局何がいいの?〜順番が大事!〜
問題を解くコツを知ったところで、これを使いこなす練習をしなければなりませんね。
ここでは、共通テストの模試形式で練習できる問題集の特徴を挙げ、効果的な順番をご紹介したいと思います!
1. 河合塾マーク式総合問題集
この問題集は、全統共通テスト模試で使われた問題が収録されています。そのため、浪人生など過去に受けたことがある人は注意が必要です。難易度はそこまで高くなく、本番に近いレベルで練習ができる問題集になります。
2. Z会共通テスト実践問題集
難易度が高く、見た事のない問題に出会うことが多いです。基礎が固まっていない状態や、本番直前に取り組むのは、正直お勧めできません。用途としては、難しい問題を時間の制限プレッシャーを受けながら解くことに慣れておくという点では効果的です。
3. 駿台実践問題集
難易度はやや高めで、実力を測るのに向いています。Z会のものと同様に考えると良いでしょう!
4. 代ゼミ実戦問題集
この問題集は難易度がやや低めで、最初に取り組むのに向いています。しかし、やや癖のある問題もあるため、思う以上に点数が取れない場合もあります。
5. 東進共通テスト実践問題集
限りなく本番に近いレベルの問題に取り組める問題集になります。河合塾のマーク式総合問題集と同様に、本番直前に演習することがオススメです!
難易度を見ながら、時間に余裕があれば2冊以上取り組んでも良いでしょう。やや低めの代ゼミや河合塾の問題集に取り組んだあと、Z会や駿台の問題集でさらに力をつけるといった流れが適切です。その後本番直前には、赤本と東進の問題集を活用して最終確認を行いましょう!
しかし、たくさん問題を解けば良いというわけではありません。解きすぎることで、かえってスランプに陥る可能性もあります!! 重要なのは
制限時間の中で最大のパフォーマンスを発揮すること
です。1回1回の問題をきちんと解いて理解するために、無理に初めに買いすぎるのではなく、時間と科目を考えながら選びましょう。
共テ本番で注意すること!心に刻め!
なんといっても「時間の管理」には注意が必要です!どんなに正しい答えを導くことができても、最後まで解き終えることができなければ意味がありません。問題を素早く処理してテンポ良く解き進めていくことは、物理共通テストを受ける上で重要なことです。時計を見ながら、ひとつひとつの問題に時間をかけすぎないようにしましょう!どうしても悩む時間がかかると思ったら一度飛ばす勇気を持つことも重要です。
次に意識するべきことは、「余白の使い方」です。物理を解く上で、図や計算式をたくさん書くはずです。計算式を適当なところに書いて、どれが何なのか分からなくなった経験はありませんか?もし一旦飛ばして戻ってきた時、自分の書いた式がわからなくなってしまうと時間のロスにもなってしまいます。
物理は問題と問題のつながりも大切ですので、自分が考えているものをわかりやすく言語化・図式化し、効率よくメモをしていきましょう。
とにかく!!
本番は焦らずに、自分のペースを崩さないことが大切です。2日目の最初にやってくる物理、朝から調子を整えて全力を尽くしましょう!
まとめ
共通テストで差をつける!〜入念な準備を〜
今回は、物理共通テストについて述べていきました。
まずは自分の中で目標を定め、それに向かって練習をしていきましょう。
共通テストの問題に慣れるために専用の問題集をうまく活用して、本番は焦らないことが大切です。 本番まで、残りの限られた時間を効率的に使って、合格を掴み取りましょう。
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